SUN 15号掲載  『未来を創る』

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SUN 15号掲載  『未来を創る』

 

世界観の逆転の年

今年の特徴を「創造の時代の幕開け」と私は位置づけています。
今までの世界観では、ある大いなる権威や力が物事を決定し、我々人間はそれに従っているだけなんだという考え方が強かったですね。たまたまその大いなる権威や権力の計画をちょっと盗み見した人が予知能力者とか預言者の役割をするのですが、そういう人たちは、未来は決定されているんだと捉えるわけです。それが今までの宇宙観だったのです。

ところが今年を境に、その考え方の勢力範囲は逆転すると私は読んでいるのです。どうなるかというと、これからの未来は自分たちが創っていく。だれか神様のような大いなる権力を持った存在がシナリオを書き、未来はこうです、あなたたちはこれに従えばいいというのではなく、人間がこれからこういう世界を望んでいるんだということを、自らの手で創っていく作業に入る。そのようなメッセ−ジを80年代から受けてきました。

どちらの考え方を取りますか?

そういう考え方は今までと対極にあるわけで、転換期には2つの考え方の間に摩擦が起きます。それが今、いろんな形で起こってきていると思うのです。たとえば会社で働く人は、今自分は何のために仕事をしてるのか、生きるためなのか、そのためにはお金が必要だ、じゃあお金を稼ぐためだけに仕事をしてるのか、そういう問いかけが全ての人になされてると思うのです。物質的な力に自分を屈伏させてしまうか、それを一つの手段として使う立場に立つか、これが今年の皆さんの方向を大きく分ける試金石になると思います。どちらの考え方を取るのかということです。

皆さんは、物質の原子からできた神経細胞からなる脳というコンピュ−タを持っています。そのコンピュ−タが〈心〉というものを生み出している。そこに、私は人間であるという意識も作られている。つまり物質から意識が作られた。これが今までの唯物的な考え方です。それはそろそろ変わっていかなければいけない。その節目が98年であるわけです。

私たちは物質的存在というより、もともと神と同じ意識を持ち、それが人間というドラマ、神芝居をやっているに過ぎません。ある時は気持ちのいい役かもしれない、ある時はもう御免だという人生かもしれない。どちらにせよ、それは神の子である私たちが人間という役を演じているに過ぎないのです。そのことをこれから気づく人と気づかない人が出てくるということです。

 

捉え方ひとつで決まる

それから、今年は「皆さんに悟っていただきます」というメッセ−ジを受けています。十何年にわたって瞑想を教えてきましたが、感想から言いますと、分かる人は分かる、何度教えても分からない人は分からないんですね。けれども、気がつく時は、時期が来ればちゃんと気がつきます。だから全体として見ればまったく心配は要らない。なるようにちゃんとなっています。
それでは、ちゃんとなるようになってるんだから、何もしない方がいいかというと、そうでもないのです。そこが非常に微妙なところです。
運命というのが決定されていると考える人の中には、決定されているのだから何もしないという人がいる。何もしないから結局悪い運命が、決定されたようにやってくる。一方ポジティブな人は、決定されているかも知れないが、自分が少しでも改善しようとすることも、その決定の中の一つなんだ、だから自分はやるんだという具合に建設的に生きる。それで、そのような建設的な結果を手に入れるのです。どのように捉えるか捉え方ひとつで、人生は大きく変わってくるわけです。

 

21世紀はどんな生活をしているだろう

数年前アメリカに行った時、たまたま書店である本を紹介されました。ヘレン・ワンバッハという心理学者の研究報告で、よく前世をみるために催眠で年齢退行を行いますが、それを逆にしたものです。未来にはある次元に可能性としてシナリオがあるに違いないということで、前世に退行するのでなく未来に進行する、そういう催眠を行なったのです。そして被験者133人の体験の報告を分析したところ、4種類のパターンが出ました。

まず一つは、21世紀は宇宙空間で生活している(35人)。内惑星を旅行する宇宙船の中や、月と地球を往復する宇宙船の中で生活している。
次にニューエイジと分類された人たちは、地球の自然とテクノロジーが融合した環境の中で、コミューンのように共同生活をしている(24人)。人生、生活のテ−マは主に宗教的、霊的なことで、たまに外宇宙から来たと思われる進化した天使のような人たちが訪れたりする。

第3のタイプは、ハイテクのような近代的な都市生活者で、近未来小説で見る姿のようで、高度に発展したテクノロジ−の恩恵を受けながら、一方では過酷な環境の中で生きている(41人)。

第4のタイプは、サバイバ−ズと名付けられ、今の文明が破壊され過酷な公害の中で生き残った人たちという感じで、現在よりかなり遅れたような生活をしている(33人)。

これらの結果から何が分かるかというと、私たち人類がこれから選べる未来の中に、少なくともこういうのから推察されるに4種類のパターンが考えられる。どれでも選べるわけです。これからの人類の選択如何です。

可能性はいくつかあります。私たちの潜在意識の中にすでにあるのです。この可能性が変化することも考えられます。この研究では4つですが、いくつかが融合して新たな未来を創る可能性もあります。

今まで通りのものの考え方が続いて環境破壊が進んだら、私たちはどういう未来を迎えるか明らかです。その可能性が非常に濃く残っています。

しかしもう一つは、私たちの意識を変えることによって、これから素晴らしい未来を創造できる可能性もあります。これはずっと昔から時代を導いた意識により決められていたことなんです。そのシナリオは非常にいいものだと思います。皆さんはいいと思うか悪いと思うか、皆さんの自由に任されている、そういうシナリオです。80年代からずっと世の中の動きを見ていると、確実にその方向にいっていると思われます。

 

内面のリアリティが問われる98年

今年は〈二極分化〉がはっきり際立ってくる年になってくる。新しい未来像を受け入れる人たちと、古い価値観にしがみついて時代を推し量る人との間に、ますます溝が深まり、接触ができないくらい意識の距離が開いてくる時代になります。
それは瞑想の世界で言えば、私は長い間瞑想してきたから、最近関心を持った新参者よりずっと知ってます、というのは通用しないということが起こります。最近始めてすぐ悟ってしまう人も出てきます。その差が今年は非常に目立つ時なんです。だから長い間瞑想してきて、いろんな知識があると自慢に思ってる人も、もう一度自分の意識の中を振り返ってみてください。

今年は本当に皆さんのリアリティが問われます。皆さんが普段考え、周りに言っているそれがいったいどうなんだという具合に、外に向けていたことが必ず自分の方に向けられる、そういう年になってますから。
たとえば、がんにはこういう薬や治療法が効くと言ってきたお医者さんが同じ病気になったとします。その時、自分が今まで宣伝していた薬を使わなかったらどうなりますか? 自分を欺いて生きてきたことになりますね。それが問われる時代になります。
だから、自分自身に正直でなければいけない。これが大切になります。そういうメッセージを、今年の傾向に集中してる時、盛んに受けたのです。自分に正直に生きるしかないですね。他に何ができますか。それが人間というものじゃないでしょうか。

 

変化は常に予想を超えている

次に地震の問題です。4、5年前から98年に関東地方に起こる可能性があると言っていたのですが、最近はそれほど大きな地震でもないという気がしています。時期としては今年の暮れ近くを予測してます。もしかするとクリスマスの前後一カ月あたりかもしれない。東京中心ではないかもしれない。その周辺かもしれない。あるならば、かなり人々の意識にショックを与えずにはおかない程度の規模の地震が考えられます。そういう自然の災害を通して、生き方を考えてみるキッカケになるんだと思います。
80年代に「役の行者」という存在に集中してメッセージをもらった時、「常に予想ができないことが起こるのが、変化である」と教えられたんです。誰も予想しなかったことが、これからは次々と起こる。その状態が加速されるのがまさに今年からなんです。
エドガー・ケイシーとかノストラダムスとか、いろんな人たちが予言したのは、まさにこの世紀末に起こる変化なのです。今までの時代のシステムががらりと変化して、古い時代が終焉するという予言だったわけです。なにもこれから未来がなくて地球が全部破滅すると言ったわけじゃないんですね。まったく別の形の地球がこれからやってきますよと、そこにターゲットを当てていろんな人が予言をしてきた。それが今まさに起こってるわけです。今回の異常気象もその一環です。

 

人間としてどんな生き方を選ぶのか

地球は今、ものすごいスピ−ドで変化しています。地球の周波数が上がってるという表現がよく使われます。今年それがもっと加速すると、バランスを崩す人もいます。自殺に走る人が、かなり出てくるかもしれません。

またそういう時に、心の隙に入るネガティブな要素もあるわけです。ある宇宙の領域で、いわゆる宇宙戦争、次元間の戦争が起こっているというインスピレーションを今年の始めに何度か体験しているんですけど、その感応が我々に非常に深く入ってきている。特に、胸を通じて心臓にいろんな障害を起こしています。そして、バランスを崩し、狂気のような悪魔的な世界を体験する人たちがこれから増えてくると思います。

だから自分をちゃんと見て。私たちはそういうものを受け入れるような存在ではないわけですから。宇宙のネガティブな力もポジティブな力も、どちらも同じ神という創造神の中で創られたもので、それなりの存在理由があるのですが、どちらを選ぶかは、自由選択として人間に任されたものなのです。

私たちはお互いに、仏陀やキリストが説いたような、人間らしい愛情を持った慈悲心のある生き方をしていかねばならないと思います。それが本当に実践できるかどうかが問われていると思います。

 

どんな時もハートには平安な自分

日本についていえば、今大雪が降ってると思えば干ばつになったりします。ある時は渇水で困ったりします。そうかと思えば大雨とか、今まで経験したことが無い災害が次々と起こってきます。
だから、そういうことにいちいち驚いていてはいけない。どういう状況になっても、自分を失わないで、ちゃんと平和に生きるような心構えを持ってください。それは何かというと「本当の自分を知る」ことです。

本当の自分というのはここにあります。ハートの中に。自己の原点として、この部分で感じられます。ハートに集中して気持ちの中をずっと見つめていった時に、平安な自分がいます。それを外側の方に向けて、色々な問題が見えるのは、実は自分の中の投影なのです。

自分の中のいろいろな衝突、葛藤の状態をただじっと見ていると、やがてはそれを見つめている意識に気がつきます。見ている意識というのは葛藤に影響されていないのです。けんかしているのを見ているのですから。意識を内側へ深めていって、自分として意識しているぎりぎりのところ、それが「本当の自分」なのです。

誰にでもできます。その本当の自分を、私はハイアーセルフという言葉でお話ししているわけです。呼び方は何でもいい。魂という古い言葉でもいい。要するに「個」としての原点です。心理学者のユングは、それを「個性」と呼びました。我々個として、他人がいて自分がいる。その自分の意識が最初に芽生えたもの、それがハイアーセルフの意識です。それを超えた時は自分も他人も無い意識になります。私は宇宙であり、神であるという、区別の無い意識です。そこから私たち一人ひとりの「個」としてのハイアーセルフの意識がきているのです。

生物学者は、人間というのは猿のような霊長類から進化したものだと言う。確かに肉体から見たらそうなんですが、「人間の本質」とは生物学的に進化してきたものではなく、最初からそのように在るものなんです。その意識が人間という肉体、つまり猿から進化したものとどこかでドッキングした。それはある人には体験から当然なんですが、科学の世界ではまだ論争が多い考え方です。しかし、これからはそういったことが発見されてくるでしょう。それがスフィンクスの秘密やピラミッドの秘密にも関係するわけです。

 

アセンションはすでに起こっている

そして今年は、可能性として昔から言われてきたんですが、古代ピラミッドの建設にかかわった魂がすでに転生してきていて、その人がピラミッドの大きな秘密を明かす可能性があります。
ここのピラミッドでは、新しいエネルギーを実現したいという気もあるのですが、そこまでいかずとも意識テクノロジーで何とかしようと、意識の波動を変えることに重点を置いています。

一つのヒーリング効果ですね。ここの場所にいるだけで私たちの病気が治る。そういった空間を作ろうということです。そういう神聖な空間を作って、ここから全世界に、その波動を送り続ける拠点にするというのが第一の目的としてあります。まだ途中の段階で、経済的なさまざまな問題で未完成な部分がありますが、もっと完璧な状況でこの場所を提供できる時期がくると思います。

それまでこの活動に関わっている人は本当に大変なんですけど、またやりがいがあることだと思います。これからの時代は自分たちが創っていくわけですから、このピラミッドに関わって得したか損したかどうかは自分で創れるのです。皆さんの喜びになるような形で、このAPGの活動に関わってほしいと思います。

そしてアセンションも皆さん、先取りできるんです。2013年とか言ってますが、それは本当はどうでもいいんです。実現する人は、今この瞬間知ってます。アセンションはこの意識なんだ、この状態なんだということを知っています。それがたくさんの規模で起こるかどうかの違いであって、個人個人には今でも起こっているのです。

特に今年はかなりの数の人たちに起こる予定になっています。皆さんに、僕が今こうして話してるのと同じ意識、共感が持てる意識が、ある日突然わいてくるかも知れない。あるいは、知らず知らず、いつの間にか悟っていたかのような意識になっているかもしれない。

これからかなりの数の人に、そういう意識が起こるはずです。

 

■(1998年1月17日・於APGピラミッドセンター
新春瞑想会での講演内容から採録)

 

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